新築やリノベーションを検討している家主や建築家、特に開放感やモダンなデザインを重視する人々にとって、吹き抜けは非常に魅力的な選択肢となっています。
しかし、吹き抜けが延べ床面積にどう影響するかは、ご存じでない方のほうが多いのではないでしょうか。
今回は、吹き抜けのメリットとデメリット、および建築基準法における吹き抜けの取り扱いについて紹介します。
□吹き抜けの延べ床面積算入基準とは?
*建築基準法の解釈
建築基準法では、面積や高さの制限が細かく定められており、吹き抜け部分が床面積に算入されるかは、吹き抜け物件を購入・建築する際の重要なポイントとなります。
例えば、1階リビングの一部が2階まで吹き抜けになっているケースでは、1階の面積は床面積に含まれるものの、吹き抜け部分は1階の面積にも2階の面積にも算入されません。
*延床面積の重要性
都市計画や景観の観点から、建ぺい率や容積率が定められています。
容積率は、延べ床面積と敷地面積を使って算出され、それぞれの土地で上限が設定されています。
住宅に吹き抜けを取り入れることで、その分床面積を小さくできる可能性があります。
□吹き抜けが延べ床面積に算入される3つのケース
吹き抜け部分は建築基本法上の床面積には含まれませんが、場合によっては床面積に算入されることもあります。
ここからは、3つのケースについてご紹介します。
1.渡り廊下がある場合
吹き抜けに、上部の一部と一部を結ぶ渡り廊下が存在する場合は、床面積に含まれることがあります。
吹き抜けを設置する際には、掃除をするために通路を設置することも多いため、注意しましょう。
2.キャットウォークがある場合
キャットウォークとは、壁に設置される猫用の通路です。
吹き抜け部分のキャットウォークは、床面積として算入されることがあります。
3.収納棚がある場合
吹き抜け部分に収納棚がある場合は、床面積に算入されることがあります。
収納棚の高さが1階部分に収まっている場合は問題ありませんが、2階の吹き抜け部分まで高さがある場合、その部分は床面積として算入されるかもしれません。
□まとめ
吹き抜けは、開放感やモダンなデザインを重視する家主や建築家にとって魅力的な選択肢ですが、建築基準法における床面積の算入基準や特定のケースにおける注意点を理解することは非常に重要です。
ぜひご紹介した情報を参考に、理想的な吹き抜けの設計を目指してくださいね。
新築やリノベーションを検討していてお悩みがある方は、ぜひ当社までご相談ください。