断熱効果の高い家ってどんな家?メリット・デメリットを分かりやすく解説

これから家づくりを検討する中で、快適な住まいを実現したいと考えている方は、断熱性能について悩んでいるかもしれません。
「断熱性能が高いほうがいいんだろうけど、そもそも断熱性能って何。。」「どんなメリットやデメリットがあるの。」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

今回は、断熱性能の基準やメリット・デメリット、高気密高断熱住宅の具体的なイメージ、選び方のポイントを分かりやすく解説することで、断熱性能への理解を深め、快適で賢い家づくりを実現させましょう。

□断熱効果の高い家ってどんな家?

「断熱性能が高い家」とは、簡単に言えば、外気温の影響を受けにくく、室温を安定させやすい家です。
夏の暑い日も、冬の寒い日も、快適な温度で過ごせるように、家の外から入ってくる熱や、家の中から逃げる熱を効率的に遮断する仕組みが備わっています。

断熱性能の高い家を実現するためには、適切な断熱材の選定や施工が重要になります。
断熱材は、家の壁、天井、床など、様々な場所に設置され、外気と室内の温度差を緩和する役割を果たします。
断熱性能の高い家には、次のようなメリットがあります。

1: 快適な住環境

断熱性能が高い家は、外気温の影響を受けにくいので、夏は涼しく、冬は暖かい快適な住環境を実現できます。
特に、日本の気候は、夏は高温多湿、冬は乾燥と寒暖差が大きいため、断熱性能が高い家は一年を通して快適に過ごせる大きなメリットがあります。

2: 省エネ効果

断熱性能が高い家は、冷暖房の効率が向上するため、電気代やガス代などの光熱費を大幅に節約できます。

3: 健康への影響

断熱性能の高い家は、室温の安定により、温度差によるヒートショックを予防することができます。
ヒートショックは、心臓に負担をかけるため、高齢者や小さな子供がいる家庭では特に注意が必要です。

4: 資産価値の向上

断熱性能の高い家は、省エネ性が高く、快適な住環境を実現できるため、不動産としての価値が高くなります。
将来的に家を売却する場合、断熱性能は重要な評価項目の一つになります。

一方、断熱性能の高い家には、次のようなデメリットも考えられます。

1: 初期費用が高くなる

断熱性能の高い家を建てるためには、高性能な断熱材を使用したり、適切な施工を行ったりする必要があるため、一般的な家よりも初期費用が高くなる傾向があります。

2: 湿気対策が必要

断熱性能が高い家は、外気の影響を受けにくいため、室内の湿気がこもりやすくなります。
適切な換気システムを導入したり、除湿機を使用したりするなど、湿気対策が必要です。

3: 構造上の工夫が必要

断熱性能を高めるためには、窓や壁などの構造に工夫が必要な場合もあります。
例えば、断熱性能の高い窓を使用したり、壁の厚みを増したりすることで、適切な断熱性能を実現することができます。

□断熱性能が高い家ってどんな家?

断熱性能を表す指標には、「UA値」や「断熱性能等級」などがあります。

1: UA値

UA値とは、「外皮平均熱貫流率」のことです。
簡単に言うと、家の外皮(壁、屋根、窓など)1㎡あたり、どのくらいの熱が逃げるかを示す数値です。

UA値が低いほど、断熱性能が高く、家の外気の影響を受けにくくなります。
例えば、UA値が0.5W/㎡Kの家は、外気温が1℃変化すると、家の外皮1㎡あたり0.5Wの熱が逃げるか、入ることを意味します。
UA値が低いほど、断熱性能が高く、室温を安定させることができます。

2: 断熱性能等級

断熱性能等級は、住宅の断熱性能を4つの等級で評価する制度です。
等級が高いほど、断熱性能が高く、省エネ効果も高くなります。
断熱性能等級は、地域や住宅の種類によって、推奨される等級が異なります。
例えば、寒冷地では、高気密高断熱住宅が推奨され、断熱性能等級4を取得することが求められる場合があります。

3: 高気密高断熱住宅

高気密高断熱住宅は、断熱性能と気密性能を高いレベルで実現した住宅です。

断熱材を厚くしたり、窓の性能を向上させたりすることで、家の外気の影響を最小限に抑え、室温を安定させることができます。
さらに、隙間を少なくすることで、室内の暖気を逃がしにくく、冷気を侵入しにくくします。
高気密高断熱住宅は、夏は涼しく、冬は暖かく、一年を通して快適に過ごせる住宅です。
また、省エネ効果が高く、光熱費を大幅に削減することができます。

□まとめ

断熱性能が高い家は、快適な住環境を実現し、省エネ効果も期待できます。
しかし、初期費用が高くなるなどのデメリットも存在します。
断熱性能の高い家を選ぶ際は、メリットとデメリットを比較検討し、自分のライフスタイルや予算に合った住宅を選ぶことが大切です。

断熱性能を数値で表す「UA値」や「断熱性能等級」を参考に、具体的な数値と基準を理解することで、断熱性能を客観的に評価することができます。
さらに、高気密高断熱住宅の選び方のポイントを具体的に知っておくことで、快適で賢い家づくりを実現することができます。

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