暑い家の対策!夏を快適に過ごすための断熱・遮熱・通風対策を解説!

これからマイホームを建てる予定で、夏でも涼しい快適な住まいを実現したいと考えているあなたへ。
この記事では、夏でも快適に過ごせる涼しい家を実現するための具体的な対策を、断熱・遮熱・通風対策の3つの観点から解説します。
それぞれの対策の実施方法やメリット・デメリットを分かりやすく説明することで、あなたにとって最適な対策方法を見つけるお手伝いをいたします。

□暑い家の対策!3つの原因から紐解く夏の暑さ

夏場に部屋の中が暑くなる原因は、実は1つではありません。
天井の断熱性能の低さ、強い日差しが入り込んでいること、部屋の中の熱が溜め込まれていることなど、3つの要因が複合的に作用しているのです。
それぞれの原因と対策を具体的に見ていきましょう。

1:天井の断熱性能が低い

屋根や天井は太陽からの日射を直接受けるため、断熱性能が低いと天井表面に熱が伝わり、表面温度が高くなってしまいます。
そのため、室温の割に涼しく感じることができず、暑さの原因となります。

また、屋根裏に溜め込まれた熱は40~60℃ほどの高温になり、夜になっても冷めないまま熱がこもります。
このこもった熱が夜遅くまでじりじりと室内まで降りてくるために、寝苦しさが一層高まってしまうのです。
そのような部屋を冷房で冷やしても、天井表面の温度は高いままなので、体感としてムラがあり暑く不快に感じてしまいます。
逆に天井の断熱性能がしっかりしていれば室温が28℃でも天井表面温度もほぼ均一になるので、体感として涼しく感じられるのです。

2:強い日差しが入り込んでいる

夏場、部屋の中に最も熱が入り込む場所は窓です。
その割合は73%にも上るため、窓の対策は非常に大切です。
なぜ窓は熱の出入りが激しいのかというと、日本の住宅で最も普及しているアルミサッシと単板ガラスの組み合わせは、熱を通しやすく断熱的に弱い素材だからです。

また、日射が窓を通して入り込むことで室温を直接的に上げてしまいます。
太陽からの熱を遮らない限り、部屋の暑さは改善しないのです。

3:部屋の中の熱が溜め込まれている

部屋が暑くなる原因の3つ目は、熱が溜め込まれてしまうことです。
日中の日射による熱の移動も一つの原因ですし、電化製品などからの熱も原因となってしまいます。

□夏涼しい家を実現するための6つの対策・工夫

夏でも涼しい家を実現するためには、断熱・遮熱・通風対策など、さまざまな工夫が必要です。
具体的な対策を6つご紹介しましょう。

1:高性能な断熱材・窓を導入する

高性能な断熱材と窓を導入することで、外の熱が室内に伝わるのを防ぐことができます。
断熱材には、熱の通しにくさを表す「熱伝導率」という指標があります。
熱伝導率が低い断熱材を選択することで熱が伝わりにくくなります。
窓については、従来の単板ガラス・アルミサッシではなく、ガラスが二重三重になっている複層ガラスや熱伝導率の低い樹脂サッシの利用で高い断熱効果を得られます。
高性能な断熱材と窓で家を囲むことで、外の熱が中に伝わる割合を減らせて、夏でも涼しい家を実現できます。

2:住宅の気密性を向上させる

高性能な断熱材と窓を使用しても、隙間がたくさんあれば隙間風として外の熱い空気が侵入し、涼しい家を実現できません。
住宅の隙間を示す指標は「c値」と呼ばれ、1平方メートルあたりの隙間の多さで表されます。
一般的にはc値が1.0以下になると高性能住宅と呼ばれ、外の熱い空気が隙間風として室内に伝わりにくくなります。

3:風が通り抜ける経路を確保する

風通しを良くすることで、室内の熱を逃がし、涼しい空間を作ることができます。
例えば、窓を複数設置して風の通り道を作ったり、吹き抜けや廊下など風の流れやすい空間を設けることが効果的です。

4:軒・庇で直射日光を避ける

軒や庇を設けることで、日差しを遮り、室内への熱の侵入を抑えられます。
特に、午後の強い日差しを遮るように、適切な位置に軒や庇を設けることが重要です。

5:適切な容量の空調機器を選定する

家の広さや構造に合わせた適切な容量の空調機器を選定することが大切です。
小さすぎる空調機器は、十分に冷やすことができず、大きすぎる空調機器は、電気代が高くなってしまいます。
また、省エネ性能の高い機種を選ぶことで、電気代を抑えながら快適な温度を保てます。

6:外構計画に植栽や遮光シートを加える

植栽や遮光シートなどを活用することで、日差しを遮り、室温の上昇を抑えられます。
特に、西側に植栽を配置することで、夕方の強い日差しを遮ることができます。

□まとめ

この記事では、夏でも涼しい家を実現するための断熱・遮熱・通風対策について解説しました。
断熱材や窓の性能を高める、気密性を向上させる、風の通り道を確保するなど、さまざまな対策があります。
これらの対策を組み合わせることで、快適な住空間を実現できます。
快適な住まいを実現するためには、それぞれの対策のメリット・デメリットを理解し、ご自身のライフスタイルや住宅の構造に合わせて最適な対策を選ぶことが重要です。

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