気密性と断熱性が高い家は、「高気密高断熱住宅」と呼ばれ、住宅性能が良い家として知られています。
高気密高断熱住宅では、暖かい空気や冷たい空気が外に逃げるのを防ぐような造りとなっており、適度な換気が必要になります。
この記事では、高気密高断熱住宅に適度な換気が必要な理由とメリットについて解説します。
□高気密高断熱住宅に適度な換気が必要な理由とは？
従来の木造軸組工法で建てられた住宅は、ドアや窓を閉めていてもある程度の隙間風が入ってしまいました。
それに対して、高気密高断熱住宅は、隙間の面積も少なく、外気との唯一の接点は換気扇による換気のみとなります。
そのため、高気密高断熱住宅の中で快適に暮らすためには、適切な換気方法が推奨されています。
現代の日本では、1990年代に発生した「シックハウス症候群」により、高気密高断熱住宅の「24時間換気システム」が導入され、換気扇の設置が義務付けられています。
シックハウス症候群とは、住宅の気密化や化学物質を放出する建材や内装材の使用により、のどの痛みや吐き気などの症状を引き起こすものです。
大きな社会問題となり、2003年に建築基準法が改正され、1時間で部屋の半分の空気を、2時間で部屋全体の空気を入れ替えることを目標としています。
24時間換気システムは、第1種換気、第2種換気、第3種換気に分けられます。
□高気密高断熱住宅のメリットとは？
＊1年を通して快適に過ごせる
高気密高断熱住宅は、暑さや寒さなど外気の影響を受けにくくなり、冷暖房の効率の良さから、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせます。
夏でも冬でも、季節を問わず一年中快適に過ごせるのが最大のメリットといえるでしょう。
＊ヒートショックの危険性が少ない
ヒートショック現象とは、生活環境の急激な温度変化により血圧や脈拍が変動する現象で、交通事故による死亡者数を上回るといわれています。
高気密高断熱住宅は、部屋間の温度差を減らします。
そのため、「リビングは暖かいのに浴室は寒い」といったヒートショックの原因となる環境を生み出しにくく、安全性でもメリットがあるといえます。
□まとめ
この記事では、高気密高断熱住宅に適度な換気が必要な理由とメリットについて解説しました。
高気密高断熱住宅には、様々なメリットがある一方で、換気に注意する必要があります。
家づくりに関するお悩みやご不明点等などあれば、お気軽に当社までご相談ください。
