長期優良住宅の認定を受ける条件

長期優良住宅の認定基準とメリット・デメリット

ひとつの住宅に長期間にわたって安心して住み続けるためには、その造りや設備が安全であり、なおかつその状態を維持できる状態になっていることが絶対条件となります。また、安全な住宅に住み続けるためには、建築の際にそのことを重視した設計がされなければなりません。

このような一定の基準を満たし、長期的に安心して住むことができる住宅を「長期優良住宅」といいます。ここではこの長期優良住宅の認定基準やメリット・デメリットについて見ていきましょう。

長期優良住宅の認定基準

自身だけでなく子どもや孫なども含めた複数の世代にわたって同じ住宅に住み続ける場合、建築時に長期優良住宅の認定基準を満たすことが大切です。長期優良住宅の認定基準には技術的なものだけでなく、周辺の居住環境の維持に関わるものなどもあり、総合的な判断がなされます。ここではこの認定基準の詳細と、認定を受けるための条件について見ていきましょう。

長期優良住宅の認定基準

積み木の家

長期優良住宅の認定を受けるためには、以下の条件を満たさなければなりません。

耐震性

長期優良住宅には、震度6~7クラスの大地震に耐えるための高い耐震性が必要です。この点に関しては「耐震等級(倒壊等防止)2」が認定基準となっています。

劣化対策

長期優良住宅には最低で、100年間住居として使用しつづけるための劣化対策が行われていなければなりません。こちらは「劣化対策等級3」が認定基準となっています。

維持管理・更新の容易性

給排水管などの設備の点検・補修・更新がしやすくなっていることも、長期優良住宅の条件です。具体的には「維持管理対策等級(専用配管・共用配管)3」「更新対策等級(共用排水管)3」などの認定基準が定められています。

省エネルギー性

省エネルギー性が、平成11年に設定された判断基準に適合していることも長期優良住宅の条件です。こちらは「省エネルギー対策等級4」が認定基準となります。

バリアフリー性

バリアフリー改修が行いやすい構造であることも長期優良住宅の条件です。この点では、手すりや段差などをのぞく共用部分において「高齢者配慮対策等級3」の認定を受ける必要があります。

住戸面積

住戸面積に関しては、良好な居住環境を維持するという点において、戸建ては75㎡以上、共同住宅は55㎡以上、なおかつ少なくともひとつのフロアは、階段部分をのぞいた面積が40㎡以上確保されていることが認定基準となります。

可変性

間取りの変更がしやすいことも長期優良住宅の条件です。具体的には、「更新対策(住戸専用部)躯体天井高 2,650mm以上」という条件が設定されています。

居住環境

長期優良住宅は、その地域で定められた居住環境の維持を目的とする条例などを遵守する必要もあります。ここで対象となるのは地区計画や景観計画、建築協定やそれらに関連する条例です。

維持保全計画

定期点検・補修などの維持保全を目的とした計画が作られていることも長期優良住宅の認定条件です。

長期優良住宅の認定を受けるには

設計図と鉛筆

長期優良住宅の認定を受けるには、所定の手順を踏みながら申請などを行わなければなりません。続いてはその方法をご紹介します。

認定基準を満たした設計・建築計画を立てる

長期優良住宅の認定を受けるためには、まずは上述した認定基準を満たした設計・建築計画を立てなければなりません。設計や建築計画を立てるのは建築を行う会社側であることから、依頼者様がそのすべてを理解している必要はないのです。ただし、長期優良住宅の認定を受けることを希望している旨は、計画を立てる前にお伝えいただく必要があります。WHALE HOUSEでは標準的に認定を受けています。

また構造次第では、あとから長期優良住宅の条件を満たすため、設計の変更をすることが困難となってしまう場合もあります。したがって、この段階でしっかりと認定基準を満たすことが重要です。

技術審査を受ける

後述する認定申請の提出に先駆けて技術審査を受けることも、長期優良住宅の認定を受ける上では避けて通ることができません。この審査は、長期優良住宅の普及を目的として所管行政庁が運営のサポートを行う「登録住宅性能評価機関」によって実施されます。技術審査に合格すると適合証が発行され、あとは認定申請を行うのみです。

所管行政庁に認定申請を提出する

長期優良住宅の認定申請は、所管行政庁へ提出します。申請に際しては認定申請書や設計内容説明書、各種図面、計算書などの書類のほか、技術審査合格時に交付される適合証も用意する必要があり、全て揃えておかなければなりません。

この申請が受理されると適合審査が行われ、それに合格すると長期優良住宅の認定を受けることができます。認定を受けると認定通知書が交付されるため、こちらは大切に保管しておきましょう。

長期優良住宅の認定は受けたほうがいいの?

長期的に人が住み続けられる住宅は数多くありますが、そのすべてが長期優良住宅の認定を受けているわけではないのです。このことから、「長期優良住宅の認定は本当に受けたほうがいいの?」という疑問を持つ方も多いかもしれません。続いては、その判断基準となる長期優良住宅のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

長期優良住宅のメリット

書類と電卓

長期優良住宅のメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

住宅ローン控除における優遇措置

長期優良住宅を建てるために、住宅ローンを利用される方も少なくありません。住宅ローンを利用すると「住宅借入金等特別控除(住宅ローン減税、住宅ローン控除)」を受けられるようになりますが、一般住宅の場合、この対象となる借入額は4,000万円が上限です。しかし、長期優良住宅の場合はこの上限が5,000万円となるため、控除においてより優遇されるという点でメリットがあります。(2022年の改正に準ずる)

各種減税措置

長期優良住宅を建てると、各種減税措置を受けられるようになります。この措置では、所得税・不動産取得税・登録免許税・固定資産税が対象です。例えば、家を建てたときに一度だけ発生する不動産取得税の場合、一般住宅の控除額は1,200万円が上限となりますが、長期優良住宅の控除額は1,300万円が上限となり、減税額はより多くなります。このように長期優良住宅を建てると、様々な減税措置を利用できるという点でもメリットが得られるでしょう。

補助金

長期優良住宅を建てる場合、補助金を利用できる可能性もあります。対象となるのは「地域型住宅グリーン化事業(長寿命型)」の補助金制度で、一戸あたり最大で110万円を受け取ることが可能です。また、その地域で生産された建材を利用することで補助金額が加算されるケースもあり、このような制度を活用すればより多くのメリットを得られます。

住宅そのものの価値の向上

なんらかの理由で、一度建てた住宅を売りに出さなければならなくなってしまうこともあるかもしれません。長期優良住宅は、それだけで建物としての価値が高くなるため、中古として売り出しても通常の住宅に比べて高い金額で売れることが多いというメリットも得られます。

長期優良住宅のデメリット

砂時計とコイン

長期優良住宅にはデメリットもないわけではありません。建築時には以下のデメリットについても把握しておく必要があります。

審査・申請などで時間・お金が余計にかかることがある

上述したように、長期優良住宅の認定を受けるためには技術審査を受けたり、申請を行ったりしなければなりません。これらの手続きを行うと数週間の時間が余計にかかるため、できるだけ早く家を建てたいという方にとってはデメリットとなる可能性もあります。また、申請をする際には申請費用がかかります。

建築コストが若干高くなることがある

長期優良住宅を建てるためには上述した各種認定基準を満たさなければならず、そのためにより多くの建築コストが発生することもあります。したがって、できるだけ安い金額で家を建てたいという方にとっては、この点がデメリットとなるかもしれません。ただし、建築コストについて考える場合、長期優良住宅にすることで得られる控除や減税、補助金などのメリットについても考慮し、総合的に判断することが大切です。WHALE HOUSEでは、長期優良住宅を他当てることでのコストアップはありません。

定期点検・メンテナンスの手間がかかる

長期優良住宅の認定基準は、建物が完成した後も満たし続けなければなりません。そのためには、定期点検やメンテナンスを行う手間が発生するため、人によってはこのこともデメリットとなる可能性があります。

一方、住宅の点検やメンテナンスについては、頻度は少なく済むものの長期優良住宅の認定を受けていない一般の住宅であっても、定期的に行う必要があることに変わりはありません。そのため、いずれにしても定期点検・メンテナンスが必要になるのであれば、最初に長期優良住宅の認定を受けてしまったほうがよいと考えることもできます。

長期優良住宅はメリットが多いので認定を受けるのがおすすめ

長期優良住宅の認定を受けるためには、9つの認定基準を満たした設計・建築計画を立てることが必須です。その上で技術審査に合格し、所管行政庁への申請が受理され、適合審査にも合格すると、長期優良住宅の認定を受けることができます。

長期優良住宅には、各種控除や減税措置を受けられるなど、メリットが多くありますが、人によっては余計な時間やお金がかかる点などがデメリットとなることもあります。しかし、総合的に判断すればその認定を受ける価値は十分にあるといえるでしょう。

長期優良住宅の認定を受けるならWHALE HOUSEにご相談ください

会社名 株式会社WHALE HOUSE(ホウェールハウス)
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※近隣のコインパーキングに駐車ください。
設立 平成28年11月1日
資本金 1,000万円
従業員数 7名(平成29年1月現在)
主要取引銀行
  • 三井住友銀行
  • みずほ銀行
  • 兵庫県信用組合
事業
  1. 建築物の企画、デザイン、設計
  2. 建築工事、外構工事、リフォーム工事の施工・管理
許認可登録
  • 建設業許可|兵庫県知事許可(般-28)第117206号
  • 一級建築士事務所登録|兵庫県知事登録 第01A04315号
  • 住宅改修業者登録|兵住改 A17第00192号
瑕疵保険 株式会社住宅あんしん保証
所有資格 一級建築士、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、福祉住環境コーディネーター、カラーコーディネーター
所属団体 SE構法施工登録店

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