シロアリ被害は、多くの住宅オーナーや建築を考えている方々の大きな悩みの一つとなっています。
この小さな生物が引き起こす被害は、時には住宅の基盤を揺るがすほどのものとなり得ます。
今回の記事では、シロアリに強い木材の種類とそれらの木材がシロアリに強い理由、さらにシロアリの生態や習性について紹介します。
この情報をもとに、シロアリ被害を未然に防ぐための対策を考えてみましょう。
□シロアリに強い木材の種類とその理由
シロアリは木を食べる生物ですが、すべての木材がシロアリの好物というわけではありません。
実は、シロアリは香りのよい木や堅い木材を嫌います。
これは、シロアリが主に食べるのは枯れ木や死んだ木であり、生きている健康な木は食べないためです。
健康な木からは「フィトンチッド」という成分が放出されるため、この香りがシロアリを寄せ付けない理由となっています。
ここからは、シロアリが嫌う木の種類についてご紹介します。
・ヒノキ
ヒノキは「αカジノール」や「ヒノキチオール」という成分を持ち、これらは防虫効果や抗菌効果があります。
このため、ヒノキはシロアリ被害を受けにくい木材として知られています。
・ヒバ
ヒバもヒノキと同じく「ヒノキチオール」を多く含む木材で、非常に丈夫な特性を持っています。
ヒバは岩手県・中尊寺金色堂にも使われており、約800年たっても再使用可能だったほどの強度を持っています。
・スギ
スギは水に強く、香りが良いため、多くの用途で使用されています。
シロアリ被害にあうと木材が腐りやすくなるため、柱の防腐と併せても一石二鳥です。
・チーク
チークは耐久性や耐水性が高く、船の甲板などにも使用されるほどの強度を持っています。
□シロアリ対策の基本的な予防法
シロアリは湿気や風通しの悪い場所を好みます。
そのため、これらの環境を改善するために以下のポイントを押さえましょう。
*風通しをよくする
シロアリは、軒下などのじめじめとしていて空気の滞留した、湿気の多い場所を好みます。
そのため、軒下や家の死角など、湿気がこもりそうなところは風通しをよくしておかなければなりません。
*いらない木材はすぐに廃棄する
家の周りに放置された木材がある場合は、シロアリの侵入の足掛かりとなる可能性があるため、早急に処分しましょう。
*壁や床のひび割れを補修する
シロアリは壁や床のひび割れから侵入することがあるため、これらの補修も必要となります。
□まとめ
シロアリ被害は多くの住宅で問題となっていますが、適切な対策を行うことで被害を最小限に抑えられます。
シロアリに強い木材の選択や、日常の生活習慣の見直しを行うことで、シロアリ被害を未然に防ぐことができるでしょう。
また、定期的な点検やメンテナンスも行うようにしましょう。