小さな隙間がもたらす
大きな代償
あればいいではなく、無くてはならない気密性
「あなたの家には、はがき5枚分の隙間があります」と言われたら、どう思われるでしょう。もちろん目で見て分かる“穴”ではなく、釘の穴や壁の繋ぎ目にできる小さな隙間をすべて寄せ集めた際の総面積のことを言います。
そんなに隙間だらけの家は欠陥住宅だ!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、次世代省エネ基準としてかつて国が定めていた数値が、このはがき5枚分なのです。(※床面積が40坪の場合)
低気密の家がもたらす代償はとてつもなく大きい
気密性が低い場合に起こる代償はひとつではありません。断熱の効果を最大限発揮するのに気密性は必要不可欠ですし、計画的に換気を行うのにも必要不可欠です。しいては、冷暖房費の削減にも気密性は必要不可欠と言えます。
にもかかわらず、気密の重要性はあまり語られないことが多いです。「○○が悪いのは気密性が低いからだ」と原因を断言できないことが、気密がそこまで注目されていない大きな要因なのかもしれません。しかし、気密性が低いことで起こる問題はたくさんあります。
断熱効果もそのひとつ。いくら高性能な断熱材を使っていたとしても隙間があれば、そこから冷気や夏の暑さが入り込んできてしまいます。
魔法瓶の仕組みを想像してください。保温性の高い容器を隙間なく密閉することで、いつまでも中の飲み物は温かいのです。蓋をあけっぱなしにしていては冷めてしまうのは当たり前ですよね?
換気計画も同様です。新築住宅には換気回数0.5回/h以上の機械換気設備の設置が義務付けられています。しかし、この換気計画を計画通りにできない原因の1つが低気密なのです。最初にお伝えした、はがき5枚分の隙間にあたるC値5.0㎠/㎡では、家全体の給気の約80%以上が隙間風からなのです。
つまり、低気密であるが故に起こる現象は、住宅の基本性能をも変えてしまう重大な問題だと言えます。しかし、それだけにとどまらないのが気密がそこまで大切と言われる理由なのです。
隙間ができる仕組みを知る
凹凸のない平らな壁に隙間ができることは考えにくいです。また、完成直後の状態で隙間だらけというのも、今のご時世あまり無いのかもしれません。(最初に言いましたが、国が定める基準がはがき5枚分だという事実についてはもう少し考える必要がありますが…)
では、どういう場合に隙間ができるのでしょうか。ポイントは異素材の接合箇所です。木と金属、コンクリートと断熱材、窓と窓枠(木)、壁と通気口といった異素材を繋ぎ合わせる箇所が家の中にはたくさんあります。もちろん職人の技術や経験も大きく関係してくるのですが、それ以上に、何年かたった後の経年変化や微小な揺れや歪みによる隙間が最も厄介と言われています。
WHALE HOUSEでは、それらの隙間を無くす対策をあらゆる箇所で実施しています。それによって、完成直後の高気密性だけでなく、経年変化による隙間も極力作らないことが可能となります。もちろん、断熱材やサッシといった隙間以外の気密性を担保する仕様の選定もお任せください。
その上で、家中の隙間を名刺サイズ以下(隙間相当面積C値0.3㎠/㎡以下)を目指した家づくりを行っています。また、完成後には1邸1邸気密測定を行ない、実際に目で見て安心していただける状態でお引き渡しさせて頂きます。せっかく建てた家が寒かったり、結露に悩まされたり、膨大な光熱費に見舞われないためにも、ご自身で理解して納得のいく気密性能を選んでください。